弁護士の転職に適した時期やタイミングはいつ頃?

公開日:2023/03/15  最終更新日:2023/02/22

キャリアップや専門とする法務ジャンルを見極めるために、転職を考えている弁護士はいませんか?一般的に弁護士の転職には適した時期やタイミングがあり、スムーズに新しい仕事を見つけられます。今回は弁護士の転職に適した時期について、転職活動の大まかな流れ、円満退社に向けた注意しておきたいポイントと一緒に解説します。

弁護士の転職に適した時期

ひと口に弁護士といっても、経験があるのかないのか、どのような組織で働いているかなどによって、適した転職時期は異なります。以下で主な時期を見ていきましょう。

司法修習生は5月~7月・9月~11月頃

司法修習生の場合は転職ではなく就職ですが、主な活動のタイミングは毎年5月~7月、または9月~11月頃です。5月に司法試験が終わると、弁護士の就職専門サイトの多くで事務所説明会の情報掲載が活発化します。ただし、基本的には企業法務や渉外系の大手事務所が多いため、ほかの分野へ志望する場合はお目当ての求人が見つからないかもしれません。また司法試験の合格発表後9月~11月も、多くの司法修習生が就職活動をする時期です。司法修習がスタートすると就職活動に充分な時間を割けないため、11月までにはできるだけ目途をつけておくとよいでしょう。

業務経験がある弁護士は12月~1月頃

すでに業務経験がある弁護士が転職する場合は、毎年12月~1月頃がよいでしょう。司法修習生向けの求人と同時に、経験弁護士向けの求人も増え始めるためです。求人数が多ければ多いほど、より希望に沿った職場を見つけられる可能性が高まります。

インハウス弁護士は4月か9月

企業内で働いているインハウス弁護士にとって適している転職時期は、毎年4月か9月です。4月や9月は多くの企業で「期が変わるタイミング」です。この時期に合わせて弁護士向けの求人を出すため、転職活動しやすくなるでしょう。

弁護士の転職活動の大まかな流れ

転職活動を考えたときは、具体的にどのように進めていけばよいのでしょうか?続いては主な転職活動の流れを紹介します。

①:スケジュールを立てる

いつ頃から新しい職場で働きたいのかを考え、そこから逆算してスケジュールを立てましょう。転職までの目安は3か月~4か月ほどです。

②:転職先に求める条件を整理する

転職しようと思ったことには、何かしらの理由があるはずです。希望に沿った職場を見つけられるよう、転職先に求める条件を整理してみましょう。「年収1,000万円以上欲しい」「残業が少なく、ワークライフバランスを大切にできる職場で働きたい」「企業法務の実務経験を積みたい」などをリストアップし、さらに優先順位をつけると効果的です。

③:求人情報を収集する

求める条件がひととおり整理できたら、具体的な求人情報を収集してください。日本弁護士連合会が運営している「ひまわり求人求職ナビ」のほか、一般的な転職エージェント、各法律事務所のホームページ、企業のホームページ、人づてなどさまざまな検索方法があります。

④:履歴書や職務経歴書を作る

どの法律事務所や企業でも、応募するためには履歴書と職務経歴書はほぼ必須です。採用の可否を判断する重要な材料のため、手を抜かずに作成してください。とくに「履歴書と職務経歴書の間で矛盾が生じない」「相手に分かりやすい用語を使う」「志望動機は応募先が求めているものに合わせる」「妥当な転職理由としている」などに気をつけましょう。

⑤:面接と内定

書類選考を通過したら、面接を受けます。質問内容をあらかじめいくつか想定し、返答内容を考えておきましょう。とくに転職活動ではこれまでの実績や経験、得意な分野、コミュニケーション力などが重視されます。内定をもらったら労働条件を確認して、現職場で業務の引継ぎをしてください。

円満退社をするために注意したいポイント

トラブルを起こさず、円満退社するためにはいくつかのポイントがあります。

2か月前には退職の意思を示しておく

就業規則によって退職の旨を示すべき時期は異なりますが、引き継ぎを考えると2か月前には上司へ伝えておきたいところです。いきなり退職届は出さず、まずは口頭で相談してみましょう。

滞りなく引き継ぎをする

滞りのない引き継ぎも欠かせません。自分の業務を引き継いでくれるほかの弁護士だけでなく、現在担当しているクライアントにも転職する旨を丁寧に説明しましょう。転職が決まってから急いで引き継ぎ資料を作ると、抜けがあったり、雑な仕上がりになったりしかねません。転職活動と並行して、少しずつ作成しておくとよいでしょう。現在の勤務先やクライアントに好印象を残すと、後々に役立つコネクションとなるかもしれません。

まとめ

弁護士に適した転職時期・タイミングは、経験の有無や所属している組織形態などによって異なります。求人数が多い時期に転職活動を始めると、より自分の希望やニーズに沿った職場が見つかりやすくなるでしょう。転職先が決まるまでは3か月~4か月ほどかかるといわれており、逆算してスケジュールを立てるのがおすすめです。

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